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自分を主人公にして中二小説を書くァ!!!

自分を主人公にして中二小説を書くァ!!!

Xyliはその場に立ち尽くした。

轟音鳴り響く愛馬のエンジンを切り、サイドスタンドとハンドルで躯体が安定した事を確認して地面に降り立つ。ヘルメットを脱げば数時間ぶりの清風が頭髪の間を駆け抜けた。
髪をくしゃくしゃとかき乱しながら周囲を見渡せば、車両を支えるアスファルトを除いてすべてが緑に染まっていた。唯一の機械音が止まった今、周囲は木々のざわめきと、得体の知れない虫鳥の鳴き声だけが聞こえてくる。民家や街灯などは無く、朝露に濡れた植物の湿った匂いだけが鼻をくすぐった。大自然の中心にぽつんとバイクが1台だけ停まっているその様子は、さながら異世界にでも迷い込んでしまったかのようであった。

道の先を睨み、唾を飲む。彼は今、重大な決断を迫られていた。

「このまま進むか、引き返すか」

国道471号線。

国道158号と交わる岐阜県は高山市奥飛騨温泉郷平湯から始まり、石川県羽咋市まで続く全長150kmを超える国道である。
場所によっては車両のすれ違いすらままならないほど狭く、かつ舗装されていない部分もあり、悪路の走行を強要される。極めつけは石川と岐阜の境付近に位置する楢峠を走る道であり、この地点は積雪時期はもちろん、悪天候によっても頻繁に封鎖され、場合によっては一年中封鎖が解除されることがないという。通称「開かずの酷道」である。

空はまだぼんやりと明るくなったばかり、太陽も登らず、朝霧で湿った空気の早朝、勢いに身を任せて現状の封鎖状態すら調べること無く、彼はこの道に突入した。愛馬はオフロード仕様のものではないが、ある程度車高が確保されており、それなりの悪路であれば十分走破する事が可能であったからだ。

突入してから数分間は興奮の連続であった。5メートル先すらも見えないほど濃い霧が立ち込めては、アスレチックのような細道が続く。屈強な草に破壊されたアスファルトのわだちを低速ギアとクラッチを駆使して乗り越える。悪路の危険性はもちろん、一寸先の空間から不意にこの世のものではない何かが出てきてもおかしくないような雰囲気であった。

「はっ!俺をビビらせるのにサイレントヒルじゃあ役不足だぜ!アルマたんでも引き連れてこいやあああああ!!」

と、存在もしないサムシングと脳内で戦い、エンジンを唸らせていれば、いつのまにやら3時間が経過して今に至る。おどろおどろしい朝霧はすっかりと晴れ、空には青空と太陽が覗き、ただただ自然が広がっていた。

メーターを見ると、酷道に突入してからの走行距離は50kmに達していた。果ての見えない道路はただただ不気味で、所々に見えた通行止めの仰々しい標識は、彼の不安を更に煽った。

「この先に進めば、生きて帰れないかもしれない」

スマートフォンを取り出すと、画面には堂々とした「圏外」の2文字。4本表示のアンテナマークは1つも伸びる様子がなく、ここはインターネットから切り離された秘境の真っ只中である事を思い知らされる。電波が通じないということはすなわち、助けを呼べないということである。普段から高い保険料を払って24時間呼べるようにしてあるロードサービスも、ここでは利用できない。

すなわち、燃料が尽きる前に、そのために道を極力間違えること無く、かつ天候による封鎖に阻まれること無くこの道を抜けなければならない。更に当時、彼はよく調べずにこの酷道に突入していたため、この悪路が何km続くかを把握しておらず、あと燃料がどれだけあればここを突破できるかを計算できずに居た。

今なら、引き返せる。
今引き返せば、もと来た50kmを走るだけだ、走行距離にして100km。流石に彼のバイクでもゆうゆうと走りきれる距離だ。
どんなマシンであろうと、エンジンと燃料だけでは目的地には行けない。そこに「人」が行くには命が必要である。死んでしまっては元も子もない。
こんな得体の知れない山の中で、誰にも知られずに死ぬくらいなら、しっかりと対策を整えて次に臨めば良いではないか。

バォォォン!!!!
そんな不安をかき消すために愛馬に問いかけるよう、日中の明るい山道の向こうに待ち受ける得体の知れない闇めがけてニュートラル状態でアクセルを開ける、威勢よくエンジンは唸りを上げた。

「行けるか、相棒」

ギアを入れ、クラッチを離すと、愛馬は勢い良く走り出した。邪な場所へ向かおうとする時、よく機械が不調を起こすという話を聞くが、彼の愛馬はそんな様子など微塵もなく、いつもと何ら変わらない様子で山道を駆けた。
視線を前に、緑と緑の間をただひたすら走る。マシンと一体になりて、観客も住民も誰ひとりとしていない、自然のサーキットを走る。
不安はあの場所に置いてきた。今や前を見る以外に選択肢は無い。
思い出せ、なぜ人はバイクに乗る、
そこに冒険<スペクタクル>があるからだ!
―――今、答えが見つかるなら、全部無くしてもいい。
迫る木々の光景を引き裂き、闇を貫いて光をかき分けるその姿は、まごうことなき一筋の槍であった。
駆け抜けること数時間、森林の腹を引き裂いて飛び出した先には、石川県から望む日本海が広がっていた。
フェリーが停泊している埠頭の一角に、火照りきった愛馬を止める。おもむろに財布から取り出した銀貨を箱に放り込み、落ちてきた缶を手に取る。

手にしたコーヒーを思い切り飲み干し、勝鬨を上げた。

「勝ったッ……!!!」

 

 

 


 

アレですね、『事実は小説より奇なり』っていうけど、小説ってのはちょこちょこ盛るだけであっという間に事実より奇妙になってくれるからいい。
気づいてると思いますけどまあまあ盛ってます。国道471号線に早朝に事前調査なしでバイクで突っ込んだのは事実です。ただ……

・霧はめちゃくちゃ濃かったけどゆっくり前進さえすれば危険な状況にはならなかった
・電波は県外だがGPSはバッチリ受信でき、スマホにはオフラインで使える地図アプリ(MapFan)をインストール済みであり、迷う心配はない
・バイクにはUSB給電口を設置済みであり、スマホ電池切れの心配はない
・バイクには燃料が17リットル入り、350kmは無給油で走ることができる。石川県の最北端までぶち抜かない限り余裕で走破できる

ということで、ガジェッターパワー全開で大して危機感は無かったです。あーまぁいけるだろうな、行き止まりなら引き換えしゃいーやくらいの気持ちで走ってました。

とくに一番盛ったところは

―――今、答えが見つかるなら、全部無くしてもいい。

の部分で、某OP曲から引っ張ってきたフレーズなんですけどこれやったときにこの曲出てませんでしたからね。
だって実際俺が歌ってたというか口ずさんでたのって、

「ビンラディン!ビンラディン!ビンビンラディン!イェイ!イェイ!」

でしたからね。激しく不謹慎+不潔でしたからね。発狂はしてないけど素の頭がおかしかったから住民とかいたら捕獲されて田んぼに放流されてくねくね都市伝説とかになってたと思います。
ということで今回は物語を書くということで盛りに盛ったんですが、こういう盛りテクって人と話すときに結構役立つのでもっと磨いていきたいですね。常日頃から自分の行動や出来事に笑いのスパイスを足せるようにしておきたいね。笑える話の種が製造できればいくらでも楽しく会話できますから。

 

 

aaafdsaf
ただここだけはガチで死ぬかと思った。
ガードレールなしの道に鉄板とかバイク殺し。

 


XyliShoot

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